青梅市成木の古民家は、囲炉裏と広い縁側を持つ築80年の一軒家だ。だが最初に扉を開けたとき、そこにあったのは「暮らせる家」ではなく「片づけの終わっていない家」だった。
まず、残置物をゼロにする
前の住人の家財、農具、古い布団。空き家の売買がなかなか進まない最大の理由は、この残置物にある。私たちはまず専門業者と協力隊メンバーで室内を空にし、写真で記録しながら残置物ゼロの状態をつくった。買い手が「自分の暮らし」を想像できるのは、家が空っぽになってからだ。
改葬(墓じまい)を先に済ませる
地方の空き家には、敷地や近隣に先祖の墓が残っていることがある。この物件でも改葬を先に完了させ、権利関係をすっきりさせた。購入後に「お墓はどうなるのか」と悩まずに済むことは、移住検討者にとって想像以上に大きい。
消防適合を確認する
試泊(体験宿泊)を受け入れるには、住宅としての安全が前提になる。火災警報器の設置状況を点検し、消防適合を確認したうえで公開した。
片づけ・改葬・安全確認。派手さはないが、この3つを終えて初めて「泊まって決める」入口に立てる。